【現役美容師が教える】パーマや縮毛矯正をかけた日のシャンプーについて

Q&A

こんにちは!表参道で美容師をしています、井上晃輔です。(http://www.threads.net/@kousuke.i_52 )

縮毛矯正やくせ毛でお悩みの方や30〜50代の大人女性のお客様を多く担当しています。

大人っぽいスタイルにしたい方や、髪質にお悩みのある方はお気軽にご相談ください。

縮毛矯正やパーマをかけた後のお客様との会話で

お客様

今日って頭洗わない方がいいですか?

美容師さん

はい!今日はシャンプーしないでくださいね!

なんてやりとりを経験したり、言われたことはありませんか?

そう言われるとシャンプーをしたら、持ちが悪くなってしまうのではないか?

と感じてしまいますよね、

果たして、それは本当なのでしょうか?

仕上げでスタイリング剤も付けたし、外食もしたので寝る前はしっかり洗ってから寝たい!

と思う方もいらっしゃると思います。

今回は、パーマや縮毛矯正をかけた日にシャンプーをしてもいいか問題について、話していこうと思います。

・シャンプーの目的

まずシャンプーは、頭皮や毛髪の汚れを落とし、清潔に綺麗にする目的があります。

清潔ではない頭皮は臭いだけでなく、髪が薄くなったり、細くなったり地肌トラブルの原因になります。

頭皮トラブルは髪の毛にも影響を及ぼすので常日頃から綺麗にしておきましょう。

シャンプーは頭皮を洗うという意識で行うといいでしょう!

そしてシャンプーには、頭皮をマッサージするという目的もあります。
シャンプー(shampoo)という言葉は、ヒンディー語で「マッサージをして頭皮、毛髪を清潔に保つ」
という意味があります。

頭皮のマッサージを行うことにより、血流が促進されて新陳代謝が活発になり、老廃物が排出されやすくなります。

また、必要な栄養素が髪の毛に行き渡り、健康的な髪が育ちやすくなるのです。頭部には多くのツボがあるとも言われており、自律神経のバランスや、体全体の調子を整える効果も期待されます。

・当日にシャンプーがダメと言われる理由

キーワードは【空気酸化】です。

パーマや縮毛矯正の仕組みからお話しましょう。

パーマや縮毛矯正の基本的な仕組みは、

“1液(還元剤)で髪の結合(S-S結合)を切断し、ロッドやストレートアイロンで形を整えて、2液(酸化剤)で切断した結合を再結合し固定する。”

です。

で、ここで大事になってくるのが

【2液(酸化剤)で切断した結合を再結合し固定する。】

昔は、空気に含まれている酸素でも、還元剤で切れたS-S結合を再結合すると考えられていました。

つまり、美容院の施術が終わった後も、

空気中の酸素に触れさせておけば空気酸化を起こして、パーマの持ちが良くなる。

と言うことです。

なので次は毛束を使って、空気酸化を実際にするのかどうか実験していこうと思います。

・毛束で検証してみた!

用意するのは

・パーマ剤(N.カーリングローション H)

・10Lvの毛束(中明度既染毛)

・ストレートアイロン

・ドライヤー (風が強いからダイソン)

まずは、用意した毛束を、パーマ剤の中に10分間浸します。

その後ダイソンでしっかり乾かします。

強風でたくさん空気(酸素)を送ります。

180度に設定したストレートアイロンでストレートにする。

Bの毛束を水で濡らしロッドに巻きつけて時間をおきます。

そして、Bの毛束だけ、ブロム酸(N.カーリングローションBR2)で酸化させます。

その結果はこちら

パーマかかりました。

そしてこのままの状態で放置します。

10日後

ストレートアイロン使いしっかり伸ばして2剤はで酸化はさせてないけど、しっかり時間を置きと空気酸化させたAの毛束を水で濡らし、3分ほど時間を置いてからロッドに巻きつけます。

このままブロム酸を付けて15分放置します。

そしたら

パーマかかりました。

風の強いダイソンでしっかり空気を送って乾かし、さらに180度に設定したストレートアイロンで真っ直ぐして

10日間もシャンプーもせず大気中の空気(酸素)にさらしまくって
しっかりと 空気酸化 したのに

全然酸化してませんでした。

・まとめ

もし、真っ直ぐの状態で酸化し形が定着しているのであれば、パーマはかからないはずです。

つまり、大気中にある気体の状態の酸素では、酸化しません。

という理由で当日シャンプーしても大丈夫です。

髪の毛の中のケラチンタンパク質が、気体にある空気(酸素)を吸収する事はできないです。

もしも髪の毛が、僕らみたいに呼吸してたらびっくりしますよね

あと、パーマや縮毛矯正(ストレートパーマ)などの、薬剤による化学反応は

”髪の毛が濡れているときしか起こらない!” です。

もし、パーマが緩くなったら、残留物質や酸化不足などの他に原因が考えられますので、信頼できる美容師さんに相談するといいかもしれませんね。

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