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食事・生活習慣

髪の毛と食事の関係を“やさしい科学”で解説

井上晃輔

トリートメントだけで髪は生まれ変わる?

「どんなトリートメントを使えば髪が良くなりますか?」
お客様からよくいただく質問ですが、実は外側からのケアだけでは限界があります。
髪は肌と同じく、“内側(食)×外側(ケア)”の両輪で成り立っています。

髪の毛は生きている細胞が作り出す“タンパク質の集合体”。
つまり、食べるものが髪そのものの材料になってくるわけです。


ここでは、「やさしい科学」をテーマに、髪と食事の関係を美容師視点でわかりやすく解説します。


毛髪の材料って何でできてる?

髪の毛の約80〜90%はケラチンというタンパク質でできています。
ケラチン(タンパク質)はアミノ酸が多数つながってできた集合体で“鎖”のような構造になってますね。
その中で「シスチン」というアミノ酸同士が硫黄(S)結合を作り、髪の強さや弾力を保っているわけです。

この結合が熱や薬剤で切れたり変形したりすると、髪がゴワついたり、ハリ・コシが失われます。いわゆるヘアダメージです。

この場合はトリートメントやホームケアが大切になってきますが、健康でしなやかな髪の毛を育てるっと言った意味では「材料(食)」を整えることが、美髪づくりの基本になるのです。


髪を作る材料・職人・道具の関係性

美しい髪をつくる体の仕組みを、わかりやすく“工房”にたとえてみましょうか。

  • 材料=タンパク質
    → 髪そのものの原料。主に肉・魚・卵・大豆などから摂取。
  • 職人=酵素とビタミン
    → 材料を組み立てるサポート役。特にビタミンB群が重要。
  • 道具=ミネラル(亜鉛・鉄など)
    → 職人が働くための工具。これが不足すると髪の合成が止まります。

この3つが揃ってはじめて、丈夫でツヤのある髪が育ちます。


栄養素別セクション

① タンパク質(ケラチンの材料)

  • 目安量:体重×1.6g/日(例:体重50kgなら約80g)
  • 食品換算例
    • 鶏むね肉100g=約22g
    • 卵1個=約6g
    • 納豆1パック=約8g
    • ヨーグルト100g=約4g

1日で意識すれば、朝昼晩の合計で無理なく達成可能です。
不足が続くと、髪が細くなったり、抜け毛が増えやすくなります。


② 亜鉛(髪をつくる酵素の“工具”)

亜鉛は、アミノ酸をケラチンへ変換する「酵素」の働きを支えるミネラル。
不足すると、髪の生成スピードが落ち、抜け毛やツヤ低下につながります。

  • 不足サイン:味覚の低下、爪が割れやすい、髪が細くなる
  • 含まれる食品:牡蠣・牛赤身肉・卵黄・ナッツ類
  • 吸収のコツ:植物性食品に多いフィチン酸は吸収を妨げるため、動物性たんぱくと一緒に摂るのが◎

③ 鉄(頭皮の酸素供給を助ける)

鉄は“血のめぐり”を良くし、頭皮細胞まで酸素を運ぶ働きを持ちます。
女性は月経などで不足しやすく、ヘム鉄(肉・魚)を中心に意識を。

  • 非ヘム鉄(野菜・豆類)は吸収率が低めですが、ビタミンCと一緒に摂ると効率UP。
  • 不足サイン:顔色が悪い、疲れやすい、抜け毛が増える

④ ビタミンB群・C・E(代謝サポート)

  • ビタミンB群:タンパク質を分解・再合成する“職人役”
    → 例:B6は魚・バナナ、B2は卵や乳製品
  • ビタミンC:コラーゲン生成を助け、毛根の血管を守る
    → 例:ブロッコリー、キウイ、ピーマン
  • ビタミンE:血行を促進し、酸化を防ぐ“アンチエイジングビタミン”
    → 例:アーモンド、アボカド、かぼちゃ

日常生活では「彩りのある食事」を心がけるのがポイントです。


⑤ イソフラボン(ホルモンバランスを整える)

イソフラボンは大豆に含まれる成分で、女性ホルモン(エストロゲン)に似た働きを持ちます。
ホルモンバランスが乱れると、抜け毛やハリの低下を感じることも。

  • 含まれる食品:豆腐、納豆、豆乳、味噌
  • 過剰摂取に注意:1日70〜75mgを目安(豆乳ならコップ1杯程度)
  • ポイント:過剰は避けつつ、毎日の食事で少しずつ取り入れることが理想。

1日の食事プラン例(合計タンパク質:約50g)

食事メニュー例タンパク質量(g)
朝食納豆ごはん+卵+味噌汁約18
昼食鶏むね肉とブロッコリーのサラダ+玄米約20
夕食焼き鮭+豆腐と野菜のスープ約10
間食ヨーグルト+ナッツ約4

ライフスタイル別の注意点

  • 忙しい人:コンビニでも「サラダチキン」「ゆで卵」「プロテインバー」で補う。
  • 外食中心の人:主菜を“肉・魚・豆腐”にし、副菜で野菜とビタミンをプラス。
  • ベジ寄りの人:大豆・キヌア・レンズ豆・ナッツを意識。鉄・亜鉛はサプリで調整も◎。

よくある失敗と対処法

失敗パターン問題点改善のコツ
タンパク偏重野菜・ビタミン不足で代謝が滞るB群やCを一緒に摂る
サラダだけ髪の材料が不足タンパクを1品追加
プロテイン頼り食事が偏る主食・副菜とのバランスを重視

表①:栄養素×食品×1食の目安量

栄養素食品例1食の目安量
タンパク質鶏むね肉100g
亜鉛牡蠣2〜3個
牛赤身肉80g
ビタミンB群1個
ビタミンCブロッコリー70g
ビタミンEアーモンド10粒
イソフラボン豆腐1/2丁

Q&A:よくある質問

Q1. プロテインは毎日飲むべき?
→ 食事で足りないときの補助としてOK。食事が整っていれば毎日でなくても大丈夫です。

Q2. サプリは必要?
→ 不足が続く人には有効ですが、まずは食事の改善が優先です。

Q3. 水分は髪に関係ある?
→ 関係あり。水分不足は血流や栄養輸送を妨げ、頭皮環境を悪化させます。

Q4. 肉より魚が良い?
→ どちらも大切。魚は良質な脂質(EPA/DHA)が多く、バランスよく摂るのが◎。

Q5. 髪がパサつくのはタンパク不足?
→ 可能性あり。ただし乾燥や摩擦、紫外線など外的要因も考慮しましょう。

Q6. ダイエット中はどうすれば?
→ 炭水化物を減らすより、タンパク質と野菜を確保することが先決。

Q7. コーヒーやアルコールの影響は?
→ 摂りすぎは亜鉛や鉄の吸収を妨げます。1日1〜2杯程度なら問題ありません。

Q8. 即効で髪質は変わる?
→ 髪は月1cmほどしか伸びません。食事改善の効果は3〜6ヶ月後に表れます。


まとめ&ご案内

美しい髪は“食べたもの”からつくられます。
トリートメントで整えるのはもちろん、毎日の食事で髪の材料を満たすことが最初の一歩。
バランスを整えながら、内側から髪を育てていきましょう。

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井上 晃輔
井上 晃輔
AFLOAT D'L 表参道の井上晃輔です。 仕事や家事で忙しくても、いつもきれいでいたい大人女性のために、毎朝さっと決まって扱いやすさが続くショート・ボブ・ミディアムレイヤーをご提案しています。クセ・広がり・ボリューム・白髪などのお悩みには、「地毛みたいに自然」と言っていただくことの多い縮毛矯正で、無理なくまとまる髪へ。 カウンセリングでは、普段の生活リズムやスタイリングに使える時間、好きな雰囲気を丁寧にお伺いし、一人ひとりに合ったスタイルとお手入れ方法を一緒に考えます。 「今の髪をどうしたらいいか分からない…」という方も大歓迎です。まずはカウンセリングだけでも、お気軽にご相談ください。
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