縮毛矯正とカラーの同日施術は可能?リスク・最適な方法と安全なカラー選び

ヘアカラー

「縮毛矯正とカラー、同じ日にできますか?」

お客様からよくいただくこの質問。実は、同日施術は可能ではあるものの、リスクが高いため慎重な対応が必要です。

縮毛矯正もカラーも髪に負担をかける施術のため、適切な薬剤選びやケアをしないと深刻なダメージにつながることも。

今回は、縮毛矯正とカラーを同日施術する際のリスクや、ダメージを最小限に抑える方法について詳しく解説します。

縮毛矯正をしてカラーもしている人は最後までご覧くださいね。


1. 縮毛矯正とカラーを同日施術するリスク

① キューティクルの損傷が増大

縮毛矯正はアルカリ剤と熱を使い、髪の結合を変化させる施術。そのため、キューティクルが開きやすくなるのが特徴です。

その直後にカラーをすると、キューティクルが完全に閉じきっていない状態でさらにアルカリ剤が作用し、毛髪のCMC(細胞膜複合体)が流出しやすくなります。

→ 結果、髪の水分保持力が低下し、パサつきやすくなります。

② 髪の耐久性低下

縮毛矯正では、シスチン結合(髪の内部結合)を切断・再結合するため、髪の弾力が弱くなります。

この状態でカラーの酸化反応(オキシ)を加えると、ケラチン変性が進行し、髪がゴムのように伸びたり、切れ毛が発生するリスクが高まります。

③ 発色ムラ・色抜けが起こりやすい

縮毛矯正後の髪は、pHがアルカリ性に傾いたままの状態。このままカラーをすると、

・染まりムラが出る ・色が入りにくく、すぐ抜けやすい ・くすみやすい

といった問題が起こる可能性が高くなります。


2. 縮毛矯正とカラーを同日施術する場合の対策

① 低アルカリカラーまたは酸性カラーを選択

縮毛矯正後の髪はアルカリに傾いているため、

  • 低アルカリカラー(pH7.0~8.5)を選ぶ
  • 酸性カラー(ヘアマニキュア)ならキューティクルを開かず染まるので適している
  • オキシ(過酸化水素)は3%以下に抑える

② 縮毛矯正後にpH調整を行う

縮毛矯正直後の髪は pH9~10 とアルカリ性に傾いています。このままカラーをすると、発色ムラや過剰なダメージが発生。

  • 酸リンスなどでpHを 5.0~6.0 に戻す
  • CMC補充トリートメント で毛髪内部の水分・油分バランスを整える
  • カラーの前に前処理剤を塗布し、髪の負担を軽減する

③ ブリーチや高明度カラーは避ける

ブリーチや明るめのカラー(トーンアップ系)はアルカリ度が高く、髪の負担が大きいため避けるのが望ましい。

  • リタッチ(根元染め)のみ行う
  • 濃いめのカラー or 低明度カラーを選択

④ 施術順番は「縮毛矯正→カラー」にする

「カラー → 縮毛矯正」の順番にすると、カラーの色素が抜けやすくなるため適していない。

  • 縮毛矯正 → pH調整 → トリートメント → カラー の流れがベスト。

3. 同日施術が特に危険なケース

以下のケースでは、同日施術を避けることをおすすめします。

  • ブリーチ or ハイトーンカラーを希望する場合
  • 髪がすでにダメージを受けている場合(ブリーチ履歴あり、ハイダメージ毛)
  • ホームカラーの履歴があり、色素が均一でない場合
  • 髪が細く、薬剤の影響を受けやすい場合

4. どうしても同日施術を希望された場合の提案

お客様が「縮毛矯正+カラーを同日にやりたい」と希望された場合、以下の方法でダメージを最小限に。

  • リタッチ(根元染め)のみを行う
  • 酸性カラー(ヘアマニキュア)でコーティングする
  • ダメージ軽減のため、プレトリートメント&アフタートリートメントを徹底
  • カラー後1週間はヘアアイロンを控え、保湿ケアを強化

5. Q&A

Q1. 縮毛矯正後、何日後にカラーをするのがベスト?

最低1週間~2週間ほど空けるのが理想です。その間に髪のpHバランスが整い、カラーの発色や定着が安定します。

Q2. 縮毛矯正後におすすめのカラーは?

低アルカリカラーや酸性カラーがおすすめです。ダメージを抑えつつ、色持ちも良くなります。

Q3. 縮毛矯正とカラーを同じ日にやると、どんなダメージがあるの?

キューティクルの開きが収まらないうちにカラーをすると、色ムラやパサつき、切れ毛のリスクが高まります。

Q4. 縮毛矯正した後はどのように過ごすのがいいです?

こちらの記事も参考にしてください。


6. まとめ

  • 縮毛矯正直後は髪がアルカリ性に傾いているため、低アルカリカラー or 酸性カラーを選ぶ
  • pH調整(酸リンス)を行い、髪を弱酸性に戻してからカラーをする
  • オキシ3%以下&ブリーチは避ける
  • 同日施術が難しい場合は、最低1週間は空けることを推奨

縮毛矯正とカラーの同日施術は可能ではあるがリスクが高いため、薬剤選定やケアを徹底することが必須。

理想的には 1~2週間空ける のがベスト。

同日施術を希望された場合は、ダメージリスクを考慮しながら慎重に対応することが大切。

縮毛矯正とカラーをどちらも楽しみたい方は、ぜひサロンで相談してください。