ヘアダメージって治るって本当?枝毛が気になるからトリートメントして!?

ヘアケア ヘアダメージ

こんにちは!表参道で美容師をしています、井上晃輔です。(http://www.threads.net/@kousuke.i_52 )

縮毛矯正やくせ毛でお悩みの方や30〜50代の大人女性のお客様を多く担当しています。

大人っぽいスタイルにしたい方や、髪質にお悩みのある方はお気軽にご相談ください。

今回はヘアケアについてです。ダメージ気になりますよね。

普段のカラーやパーマ、ドライヤーやアイロンなどの使用で髪の毛はダメージをします。

髪の毛がダメージをして、枝毛が気になったりしていませんか?

「ダメージをしたからトリートメントして、治さないと!」

って思いますよね!しかしそれってどうなの?

ってことで今回は、ダメージとヘアケアについて解説していきます。

毛髪のしくみと枝毛

まずは、毛髪の仕組みを理解するところから、始めていきましょう。

髪はタンパク質から出来ていて、実は爪と同じ成分で出来ています。

爪と同じ成分なのに爪のように硬くなく、髪の毛は柔らかいですよね。

なぜでしょう?

それはCMCがあるから。髪の毛って本当は硬いんですよ。髪のほとんどがケラチンという硬い物質で、出来ているんだけど

その隙間にCMCという弾力のある成分があります。脂質ですね、はい、脂です。

このCMCが美髪にとても重要な役割を担っています。

枝毛は、そのCMCが無くなって、毛髪内部が古い電線みたいに繊維がほどけた状態になっています。なので、手触りが硬くてパサついているのです。

毛髪構造の理解

毛髪

毛髪は大きく分けて3層(メデュラ、コルテックス、キューティクル)から成っていて、その主成分はタンパク質(ケラチン)です。

よく海苔巻きに例えられるのです。

・キューティクル→海苔

・コルテックス→ご飯

・メデュラ→具材

確かに海苔巻きみたいだなあ。

メデュラ

具のところです。かんぴょうでもマグロでもサーモンでもなんでもいいんですが、毛髪の中心部にある部分です。

毛髪の軽量化、断熱効果に影響していると言われていますが、その働きは完全に解明されていないって言われていますね。

遺伝などの要因でメデュラがない人もいます。

コルテックス

葉巻状の細胞の集まりで、毛髪の役90%を占めています。この細胞の中にメラニン顆粒があります。コルテックス細胞の間には、次の4つの組織があります。

細胞膜複合体(CMC)と役割

コルテックス細胞の間に存在し、細胞同士を接着する働きがあります。

髪のしなやかさ(弾力)に影響する物質です。以下のような役割があります。

  • 外部からの緩衝材(弾性)
  • 髪の成分が流れ出るのを防ぐ
  • 薬品などから髪を守る
  • 水分を毛髪内部に保持する
  • 水分や薬剤の通り道になる
マクロフィブリル

コルテックス細胞の中に存在する繊維質。これをさらに拡大してみると数本〜数十本のミクロフィブリルが集まっており、その間を間充物質が埋めています。

ミクロフィブリル

マクロフィブリル内に存在する、縦方向に規則正しく並んだ繊維状の物質です。硬いながらバネのような性質を持っています。

ミクロフィブリル間マトリックス

ミクロフィブリルの間に存在する柔らかい物質。化学反応を受けやすく、パーマ剤の還元剤が大きく作用する部分です。

キューティクル

のりの部分です。

毛髪の3層構造の最も外側にあり、瓦状のキューティクル細胞が根本から毛先に向かって重なっています。

硬い髪で約10枚程度、柔らかい髪で3枚程度が重なり合っています。

その間には、細胞膜複合体(CMC)が存在し、キューティクル同士を接着しています。

1枚のキューティクル細胞は成分や性質の違いから6層に分けることができ、最も内側の層が水分を吸いやすい性質を持っています。

毛髪は濡れた状態でキューティクルが開き(膨潤)、乾くと閉じる(収斂)

ダメージを受けたキューティクルと健康な髪

18MEA

メチルエイコサン酸。

毛髪を守るキューティクルの表面に存在する脂質。毛髪表面をこの脂質が覆っているおかげで、頭皮から分泌される脂質が毛先に伝達されて、毛髪を疎水化かつ低摩擦に保っています。絡まりを防いだり、指通りを良くしたりする働きがあります。

摩擦や熱、アルカリに弱く、日常生活や美容院での施術で剥がれやすいです。剥がれてしまうと、キシキシした手触りになる。

トリートメントのしくみ

トリートメントは髪を【補修修復】するもの。

CMC補充は、肌に例えると【化粧水】、オイルは【乳液】。

CMCの補充をしないで、オイルだけだと不十分なんですよ。

お客様
お客様

毎回美容室でトリートメントをしているけど、なかなか状況が改善されないけどどうしてですか?

もっといいトリートメントはないですか?

美容師
美容師

毎回のトリートメントって1〜2ヶ月に1回くらいですよね?

ホームケアはしていますか?

お客様
お客様

いいえ、美容院のトリートメントだけです。

美容師
美容師

惜しいです。それでは少し物足りないですね。

ホームケアがなぜ重要か知る前に、ダメージしている状態はどんな状態か考えてみましょう。

髪が傷んでいると感じる状態は、どんな手触りですか?

お客様
お客様

硬くて、パサついています。

美容師
美容師

そうですね。それは毛髪を形成するタンパク質のうち弾力がある成分CMCが流失してしまっているからです。

髪の毛はよく海苔巻きのように例えられることがあります。

CMCはご飯粒同士の間に存在するもので、髪の接着剤みたいな役割です。

これが流失してしまうと、図のようにほどけた電線みたいになってしまうのです。これをピタッと揃えるようにするには、CMCを補充することが大切なんですよ。

枝毛を電線に例えるとこんなイメージ
お客様
お客様

CMCはどうして流失してしまうのですか?

髪のお医者さん
髪のお医者さん

このCMCは水や薬品にとても弱いからです。この特徴を親水性が高いと言います。

これを、水をよく弾く性質(疎水性)で守っているのがキューティクルです。ただ、髪の断面から少しずつ出ていってしまうCMCを補充してあげないとダメなんです。そして、それは1〜2ヶ月に1回では全く足りません。一瞬手触りが良くなったように感じたりするけど、それでは治ったとは言えないですね。CMCは毎日つけるものなんですよ。

まとめ

2ヶ月に1回美容室に行くとして、美容師が直接施術できるのは、1年で6日だけなんです。残りの約350日の習慣がとても大切です。

なのでサロンケアだけでなくて、ホームケアもしっかり行い、美髪を一緒に作っていきましょう。

綺麗な髪を作るのはお客様の習慣も大切、美髪へ導き手助けをするのが美容師の仕事

何を使えばいいかわからない方は、こちらまでお気軽にご連絡下さい。

タイトルとURLをコピーしました